冬に常備おすすめの漢方薬(2)しもやけ・あかぎれ

冬の中盤以降に相談が増えるのが「しもやけ」。

冬の寒さに加えて、1日の気温差が大きいとなりやすいとされています。

来店されるお客様の症状は、赤く腫れてからご来店される方や、あかぎれも起こされている方、まだ白いけど腫れている方など様々です。
また、真っ白のレイノー症状の方もおられます。

しもやけに用いられる漢方薬のファーストチョイスは当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
名前がながーいので覚えにくいかもしれません。そもそもなかなか読みにくいですよね。
身体を温める生薬や血行をよくする生薬、痛みを抑える生薬などが含まれていて、しもやけに限らず手足の冷え症にも用いられます。

ただ、顆粒タイプの薬では、高温で生成する際に桂皮などの主成分が揮発してしまうという問題があります。
しかも、顆粒は何故か不味いので有名。

ということで当店では、基本を煎じ薬とし、忙しい方には代替として生薬原末入顆粒を推奨しています。お客様の多くは、シャープに効かせたいので煎じ薬をご要望されます。
顆粒では不味いですが、煎じ薬のほうは美味しいのが不思議なところです。

鬱血がひどい場合は、駆瘀血剤が有効。桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)を加えるとさらに効きます。剤形は名前の通り丸薬(生薬をハチミツで固めたもの)がおすすめ。顆粒と飲み比べれば、すぐに違いにわかります。

あかぎれも起こしている場合や痛みがひどい場合には、塗り薬紫雲膏(しうんこう)を加えます。当帰四逆加呉茱萸生姜湯に加えて紫雲膏を患部に塗ります。これも剤形は名前の通りで(軟)膏です。
しもやけがなく、ひび割れだけであれば、紫雲膏のみで対応できます。

紫雲膏には解毒・抗菌・抗炎症・肉芽形成促進作用があり、ひび割れ、あかぎれ、切り傷、軽い火傷などに使えて冬以外でも常備しておくと非常に便利です。
私も親指や人差し指のツメの両側によくひび割れができるのですが、紫雲膏を少し塗ると1日ほどで痛みがおさまります。

あかぎれがあり、かゆみが強い場合には、塗り薬神仙太乙膏(しんせんたいつこう)を加えます。紫雲膏よりも抗炎症作用が強く清熱作用に優れています。虫刺されやアトピー性皮膚炎で発赤しているものなども用いられます。この薬も冬に限らず常備しておくと便利です。