【Q&A】花粉症に効く漢方薬はありますか?

■ご質問

暖かくなってきて、花粉症で鼻水と目のかゆみが出てきました。花粉症に効くおすすめ漢方薬ありますでしょうか?

■回答

花粉症は、樹木などの花粉が原因となってアレルギー症状を引き起こします。
 →花粉症の症状=くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の充血・かゆみ、のどの痛み

約60種類の花粉アレルギーが報告されていますが、一般に最も多いものは、スギ花粉を原因とするスギ花粉症で、ヒノキの花粉もスギ花粉と抗原の共通性があり、スギ花粉症の原因となります。
花粉症発症時期のピークは、原因となる花粉が飛散する時期に現れスギやヒノキの花粉の飛散は春ですが、夏や秋に発症するものもあります。

花粉が飛んでいるかは、環境省のサイトで確認することができます。
 環境省花粉観測システム(愛称:はなこさん)

花粉症がおこるメカニズム

・抗原が鼻腔内に進入
→ 肥満細胞上のIgE抗体と反応 →肥満細胞が活性化 →化学伝達物質(ヒスタミン、ロイコトリエン)が遊離
※ヒスタミン=神経を刺激し、鼻水、くしゃみを引き起こす
※ロイコトリエン=血管を刺激し、鼻づまりを引き起こす

西洋薬

・抗アレルギー薬
  抗ヒスタミン薬(アレグラ=第2世代など) → くしゃみ、鼻水
  抗ロイコトリエン薬(シングレアなど) → 鼻閉
・ステロイド剤(点眼、点鼻薬)即効性は無いがよく効く。抗ヒスタミン成分が含まれているものもある。

ご来店されるお客様の中には、アレグラが効かない又はアレグラが効かなくなったというものが結構あります。従来の抗ヒスタミン剤より眠くなるという副作用は少ないのですが、効き目も穏やかなのでしょうか。

漢方薬

漢方薬は、症状と体質にあわせて漢方薬を選びます。漢方薬は即効性が無いように思われがちですが、煎じ薬を冷ましながら飲んでいるときに効いてくるお客様がおられます。
小青竜湯など持続時間が限られるものがありますが、ドラッグストアで販売されている多くの漢方薬(生薬量が規定量の半分)はさらに持続時間が短くなるので注意が必要です。

1、鼻水ダラダラタイプ

かっ香正気散(かっこうしょうきさん)
胃腸が弱い方にもお使いいただけます。
このタイプであれば、熱証・寒証問わず用いることができます。本来の使い方では無いのですが、鼻水によく効きます。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
寒証の方に。持続時間などの関係で、煎薬で適宜服用するのがおすすめ(煎薬はかなりの即効性あり)。鼻水が多い場合、麻黄附子細辛湯を合方(附子剤)。

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
小青竜湯同様の症状で、さらに冷え症で寒がりの方に(小青竜湯と合方する場合もある)

苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
胃腸の弱い方に

小青竜湯、麻黄附子細辛湯は服用し続けられない人もおられるので、注意が必要です。

一般的に、花粉症には小青竜湯(合麻黄附子細辛湯)がよく用いられますが、鼻水ズルズルタイプにはかっ香正気散もおすすめです。
加えて鼻水ズルズルタイプには、飲み方にも工夫が必要です。

2、主に鼻づまりタイプ

葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
 鼻づまり/ドロドロの鼻汁がでる/頭痛・頭重がある

辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
 鼻の熱感と疼痛(より炎症が強い場合)/鼻づまり/ドロドロの鼻汁がでる

3、花粉症やPM2.5で目が充血・かゆい

洗肝明目湯(しょうせいりゅうとう)
充血などの目の炎症性症状に用いられます。

五物解毒散料(ごもつげどくさんりょう)
清熱解毒、消腫排膿作用があり、花粉症の時期は目のかゆみに。
PM2.5による目のかゆみで使用されているお客様からも好評です。

新黄珠目薬(しんおうじゅめぐすり)
生薬由来の目薬。目の充血、かゆみに。

4、体質改善用

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)

玉屏風散(ぎょくへいふうさん)
黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)

体質改善用のものは、花粉症の症状発作時に即効するわけではありません。

予防:原因物質=花粉を減らす

原因が花粉というのがわかっているのですから、いかに花粉に近づかないがポイントになります。
 ・マスク:マスクの内側にガーゼを当てること(インナーマスク)で、さらに鼻に入る花粉が減少する
 ・メガネ:実験では、メガネを使用しない場合に比べて、通常のメガネでも眼に入る花粉量はおよそ40%減少
 ・服装:ウール製の衣類は木綿や化繊と較べて花粉が付着しやすいので避ける。帰宅時には付着した花粉除去。
 ・うがいと洗顔:うがいは喉に流れた花粉を除去するのに効果がある
 ・屋内の掃除、室内の空気清浄など

漢方薬は症状だけでなく、体質を見てお薬を選ぶ必要がありますし、効果に個人差があります。
漢方薬に詳しい薬剤師・登録販売者にご相談ください。