漢方薬の剤型

先日ご来店されてたお客様で、顆粒は生薬を粉末にしたものと誤解されておられた方がおられました。以前には、エキス剤=煎じ薬と誤解されていた方もおられました。
漢方薬の剤型って案外知られていませんので、整理してみました。

1.煎剤(煎じ薬)
 生薬を煎じて(ぐつぐつ煮出して)飲むもの。本来の漢方薬は、大半が煎じ薬です。
 メリットはシャープに効くことですが、最大のメリットは煎じの手間がかかることです。

 漢方専門医(健保を使わない)のところでは、人にあわせて生薬を加減させて用いることができます。
 ただし、漢方薬局独自で人に合わせて生薬配合を変更することは禁止されています。
 漢方薬局では、人に合わせて、決められた処方の漢方薬(日本薬局方)を調合しているわけです。

2.散剤
 生薬を砕いて粉末にしたもので、いわゆる原末です。通導散や当帰芍薬散など。
 飲んだときに、舌は喉にはりつきやすいのと原末の味がします。

3.丸剤
 生薬を砕いて、練ってハチミツなどで球状に固めたもの。代表的なものは八味地黄丸、桂枝茯苓丸など。
 散剤や顆粒と異なり、舌や喉にはりつくことがなく、あまり味を気にしなくてすみます。
 ただし、まともな生薬量なものは1回20-30丸程度とかなりの量の丸剤を飲む必要があります。

4.顆粒/細粒(エキス剤)
 生薬を煎じて、さらにそれを濃縮させ高温で乾燥させた後、乳糖などの賦形剤を加えて顆粒や細粒にしたもの。
 病院で用いるものや、ドラッグストアで販売されているものは、基本この剤型です。
 お手軽に飲めることが最大のメリットです。
 デメリットは、高温に弱い生薬や精油成分の多い生薬、煎じると沈殿する生薬の成分が入りにくいこと。
 ただし、作り方がメーカーによって異なり、エキス量や賦形剤も異なるため、出来上がり品のメーカー間格差はかなりあります。

5.錠剤(エキス剤)
 顆粒/細粒と同じ作り方で、それをさらに固めたもの。
 顆粒などより、さらにお手軽に飲めるのがメリットです。